震災支援タイトル

一般社団法人 東京都医療社会事業協会  No.44  2017.1.17

災害支援ニュース
つたえる
心をつたえる…様子をつたえる…事実をつたえる…手立てをつたえる…気持ちを伝える

 2017年最初の「つたえる」です。
まず、昨年一年を振り返る際、まず熊本大地震のことを挙げざるを得ません。
4月14日に発生した大地震により、多くの方々が被災し、尊い命を失い、生活の基盤を失いました。その後も避難所から仮設住宅へと生活の場が変わりましたが、その多数が、いまだに負担を強いられる生活を送られています。当協会としては、益城町総合体育館への相談支援等、MSW団体として出来ることをと、精一杯関わらせて頂きました。
現地支援に関わった延べ6名の会員や、送り出して下さった機関、支援金を寄付して頂いた方々、そして研修会や報告会に参加して方々など、あらゆる形で協力して頂いた方々に大変感謝致します。
今年も災害支援・減災対策の活動を継続してゆきます。 年度末に向けての活動ですが、
災害シンポジウム開催
3月26日(日)午後、池袋の東京芸術劇場シンフォニースペースにて、首都圏直下型地震や大規模災害などの際の救援受入れや近県との相互支援、災害関連法の改定など、重要なテーマでシンポジウムを開催します。都協会会員参加必須の内容ですので、今から日程調整をして下さい!詳細に関しては、近日中に案内を送付します。
災害対策マニュアル・ガイドライン作成
 以前に都協会の災害マニュアルを作成し、会員名簿の末尾に添付しましたが、内容を よりアップデートしたものを作成中です。いざという時に、あなたを助けます。
別冊「つたえる」第2号発行   
2013年4月から2016年3月までの活動を纏めた冊子を発行致します。

 以上の活動を予定しています。
2017年度の活動に関しては、現在理事会に提案し、協議・検討中です。
今後も会員一人一人の力をより必要とします。今後ともご意見、企画や事業への積極的なご参加等、よろしくお願い致します。災害対策委員への応募は、随時大歓迎です。
災害支援対策委員会
委員長 加藤 淳(牧田総合病院)

[1] 生協「子どもの甲状腺検診」への参加について

 「生活協同組合パルシステム東京」において、昨年より「子どもの甲状腺検診」が都内にて実施されています。検診当日、受診者へのアフターフォローとして、ソーシャルワーカーによる相談窓口が設けられており、今年度からMSWの派遣を当協会が受託しました。  今年度は11月20日、12月3日、4日の開催で、当協会から3名のMSWが参加しました。
 相談会に先立ち、キックオフ勉強会・説明会が開催されましたが、広い会場内は若い母親の方々にて埋め尽くされていました。
 毎年、東北から避難された方々も含め、検診希望者が増加されているとのことです。
 3日間の相談会において、計173組の方々が受診され、その内11件の相談に応じました。
 参加された親からの「心配な時の受診先は?」「被曝させてしまったのでは?という不安を共感して聞いてくれた」との声や、主催者や医師からも「MSWがいてくれて安心した」という評価を頂きました。
 原発事故をきっかけに、多くの方々、特に小さな子どもを持つ親御さんにおいて、甲状腺に関する関心と、大きな不安が高まったことは確かです。その不安や子ども達の成長、健康に対して、しかるべきフォローを行ってゆかなければならないことを、MSWとしても実感させられました。
 来年度も引き続き開催される予定です。その際には、相談担当のワーカー募集をご連絡させて頂きます。若干の日当も出ますので、参加協力等よろしくお願い致します。

 

[2] 日本医療社会福祉協会石巻現地支援協力員の募集終了について

 2011年3月の東日本大震災発災以降、日本医療社会福祉協会では甚大な津波被害が生じた石巻市に拠点を構え、全国からMSWの協力員を受け入れ、支援活動が継続されてきました。当協会からも多くの会員がボランティアや現地職員として参加しました。
 日本医療社会福祉協会MSW災害支援ニュース(平成28年11月14日第6巻第7号)にて、協力員募集が終了との報告が掲載されました。現在は現地職員数名が、石巻市の委託により、日本協会職員として自立支援等の活動を継続しています。
http://www.jaswhs.or.jp/upload/EJBE_News/1053_EJBE_News.pdf
 過去に事例の無い、このような活動を事故も無く続けられてきたことに関し、改めて敬意を表すると共に、心から深く感謝致します。
 なお、発災から2014年3月までの活動に関しては、 『東日本大震災 医療ソーシャルワーカーの支援のバトンⅠ~Ⅲ』という書籍にまとめられています。
 詳しくは日本医療社会福祉協会のホームページを御参照ください。

[3] 自主避難者住宅 無償提供打ち切りについて

 これまでにもお伝えしましたが、福島県の避難指示区域外から避難された方々(以下、自主避難者)への住宅無償提供が、今年の3月末にて打ち切りとなります。住宅無償提供は、自主避難された方々にとって、ほぼ唯一の経済的支援です。打ち切ることにより、多くの方々にとって、更に大きな負担を強いることになります。
 2015年5月に、打ち切ることが発表されて以来、様々な支援団体や当事者団体が全国で国に向けて無償継続を要請し、年の10月には、20万名分の署名が国に提出されています。
 当協会としてもこれまで微力ながら、パブリックコメントの提出や、東京都への直接要望などの動きを取らせて頂きました。
 1月6日の毎日新聞朝刊において、この問題が1面トップに取り上げられています。記事によると、北海道、山形、京都など一部の道府県において、4月以降独自の支援策が取られることが確定しています。
 東京都を含む殆どの自治体では、公営住宅の枠の拡大などの策が取られていますが、所得等の入居条件に合わない方々も多く、厳しい現状となっています。
 今後もこの問題を追ってお伝えしてゆきます。

 高野病院は福島県双葉郡広野町に位置する118床(療養病棟65床、精神療養病棟53床)病床数で、外来診療も行う医療機関です。福島第一原発から22キロに位置しながらも、2011年の震災以降も医療を継続し、広野町の医療を固持されてきました。
 高野病院は高野院長お一人が常勤医として勤務し、80代という年齢に関わらず、病院の敷地内のログハウスに居を構え、そこで寝泊まりしながら奮戦されてきました。
 ※これまでの詳しい経過に関しては、「福島原発22キロ 高野病院奮戦記」(井上 能行著 東京新聞 2014)に克明に記されています。(都協会「震災文庫」に置いてあります。)
 しかし大変残念なことに、12月30日未明、高野病院の院長である高野英男先生が火事によってお亡くなりになりました。高野院長が急に亡くなられたことにより、高野病院は常勤医が一人もいない状況となってしまいました。
 その窮状に際し、南相馬市立総合病院の医師を中心に、急遽「高野病院を支援する会」が年明け早々に設立され、全国の医師に向けて医療ボランティア募集の呼びかけをおこなっています。
 詳細な情報に関しては、会のホームページにおいて随時更新されています。

 

[] 第57回災害支援対策委員会報告

 12月22日(木)19時より、都協会事務局にて開催しました。
 当日は理事と一般会員合わせて7名が参加、「3月26日開催の災害研修」「災害対策関連」「2017年度の活動」等、協議・検討を行いました。
 次回は1月20日(金)19時より、都協会事務局にて開催予定です。参加してみませんか。

 

[] 電話相談「第9回 医療と福祉110番」開催

 当協会では毎年、都民向けに電話相談「医療と福祉110番」を開催しており、今年度で9回目となります。一昨年、昨年に引き続き、都庁の復興支援対策部都内避難者支援課より、都内に避難されている方々に広報して頂くことになりました。昨年同様、一人でも多く相談に繋がれば幸いです。電話相談の周知、当日の相談員としての参加など、御協力の程、よろしくお願い致します。

 この号が発行される1月17日は、阪神淡路大震災から22年となります。 犠牲になられた方々に改めて御冥福をお祈りします。
 復興公営住宅の家賃補助打ち切りや、住宅・店舗・会社の経済再建が出来ず 元の街に戻らないなどの被災地問題を、いまだに抱えています。

 「つたえる」では、会員の皆様からのご意見を募集しております。震災と、その支援に関しての経験、意見や想い、伝えたいことなど、是非お寄せ頂ければ幸いです。字数など、特に細かい制限はございません。
 ご寄稿下さる方は、都協会事務局にご連絡の程、よろしくお願い致します。
 過去のバックナンバーは当協会のホームページにて閲覧可能です。

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